ブログ

「フィナステリド(商品名プロペシア)の効果」

2018.02.01

AGA治療の飲む育毛剤と言えば、フィナステリドが有名です。デュタステリドが認可されるまでAGA治療の内服薬で唯一国内認可されていたました。

今回は、そんなフィナステリドについて効果の仕組みや副作用など詳しくご紹介していきます。

フィナステリドの効果と発毛のしくみ

フィナステリドとは

フィナステリドは、1991年にアメリカのメルク社が前立腺治療の薬として開発した薬で翌年1992年には、商品名「プロスカー」が前立腺治療薬として認可されました。

その後の研究によって男性型脱毛症AGAの人の髪を成長させる効果を発揮したためフィナステリドは、1997年にアメリカ食品医薬品局(FDA)にAGA治療薬として認可されました。現在では、世界70か国以上で承認されAGA治療に使われています。

日本でもフィナステリドは厚生労働省に2005年に認可され、MSD社(旧万有製薬)が「プロペシア」という製品名で販売をしています。

さらに、日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版によるとフィナステリド内服薬は、男性型薄毛治療に対して推奨度A「行うよう強く勧める」とされており、その効果は国が認めています。

フィナステリドの効果のしくみ

AGAの薄毛症状の原因は、ジヒドロテストステロン(DHT)という強い男性ホルモンです。ジヒドロテストステロンが、毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体と結合すると髪の成長を阻害する信号を出してしまいます。そのため、十分に成長していない弱く細い髪の毛が生えたり、抜けやすくなったりして薄毛の症状が引き起こされているのです。

ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼと結合して生成されます。フィナステリドは、この5αリダクターゼを抑制する作用があるためジヒドロテストステロンが生成されず髪の成長サイクルが正常に戻ります。

そのためフィナステリドを内服することによって抜け毛が減り、AGA改善効果があるとされています。

5αリダクターゼについて

5αリダクターゼは、体内にある酵素です。5αリダクターゼは、1型と2型が存在しています。1型5αリダクターゼは皮脂腺に多く存在し、2型5αリダクターゼは毛乳頭細胞に多く存在しているためAGAの人は、2型5αリダクターゼの影響を強く受けていると考えられます。

フィナステリドは、2型5αリダクターゼを阻害するためAGA改善に効果があるのです。

AGAの原因となってしまう5αリダクターゼですが、男性にとってなくてはならない酵素です。男性ホルモンテストステロンは、骨や筋肉を形成したり、精子の生成、性欲上昇させたりするなどの男性の体にとって必要な働きがあります。5αリダクターゼは、テストステロンを補助して健康な体を作る作用があるのです。

フィナステリドの副作用とポストフィナステリド症候群について

フィナステリドの副作用

AGA治療に高い効果のあるフィナステリド成分ですが、髪の毛以外には体にどのような作用があるのでしょうか。

フィナステリドの副作用は以下のようなものです。

・フィナステリドへの過敏症
瘙痒症・蕁麻疹・発疹・血管浮腫(口唇・舌・咽喉及び顔面腫脹を含む)
・生殖器への副作用
睾丸痛・男性不妊症・精液の質の低下(精子濃度現象・無精子症・精子運動低下・精子形態異常等)・リビドー減退・勃起機能不全・射精障害・精液量減少

5αリダクターゼを阻害することで男性ホルモンの活動が低下するため、このような副作用が起こる可能性があります。

・肝機能障害
AST(GOT)上昇・ALT(GPT)上昇・γ-GTP上昇

これらの数値の上昇は、肝炎や肝硬変など肝機能の低下によって起こる病気である可能性を示します。肝臓に異常がある場合は注意が必要です。

・その他の副作用
乳房圧痛・乳房肥大・抑うつ症状・めまい

ホルモンバランスが乱れてしまうため、何かしらの影響が出てしまいます。

初期脱毛

フィナステリドの服用しはじめに抜け毛が増えたという人が多くいます。フィナステリドの効果が表れて髪の成長サイクルが正常になる過程で起こると言われていますが、公式見解は発表されていません。

髪の成長サイクルは、成長期(2年~6年)→退行期(2週間前後)→休止期(3ヶ月前後)で生えてきている髪の毛は2年~6年もの間成長して栄養を蓄えています。

しかし、AGAの人の髪のサイクルは、成長期が短く数ヶ月~1年ほどです。フィナステリドの効果によって成長サイクルが正常に戻っていく過程で成長しきれなかった未熟な弱い髪の毛が抜け落ちていくのです。

初期脱毛の開始は、人によって異なりますが服用から2~3週間ほどで始まります。脱毛が始まってから数日で治まったという報告もあれば、1か月以上という報告もあり、また、抜け毛の量も様々です。

初期脱毛が始まってもフィナステリドの効果を信じて服用を続ければ、成果を感じることができますが人によって慌てて服用を止めてしまった場合は、ただ抜け毛が増えただけということになってしまいかねません。

リスクなども把握した上で服用を決めたのであれば、一定の期間フィナステリドを信じる気持ちが必要です。

ポストフィナステリド症候群とは?

ポストフィナステリド症候群とは、臨床試験では見られなかった副作用が出る、副作用を解消するためにフィナステリドの服用を止めても副作用の症状が続く後遺症のことを言います。

現時点では明確な治療法がなく、いつまで症状が続くかわからないためアメリカではポストフィナステリド症候群財団が立ち上げられその研究がすすめられています。

ここまで副作用をご紹介してきましたが、全く副作用のない薬というのはほとんど存在しません。フィナステリドの効果にしても前立腺肥大の治療薬の副作用に多毛の症状があり、そこから研究されているのです。

特にポストフィナステリド症候群は見極めが難しく、フィナステリドの服用を止めたことで薄毛が進行しそのストレスなどでも似たような症状がでることがあります。フィナステリドをはじめ、AGAの治療薬は副作用が過剰に取り上げられていることもあり、気にしすぎで症状が出てしまう人もいるということを覚えておいてください。

フィナステリドを服用する上での注意することとは?

フィナステリドを服用する上での注意点

フィナステリドは、内服して血中に成分が入り体の内側から効果を発揮します。そのため、血液中に成分が含まれているので献血はできません。

献血した血は、誰に使われるか分からず、万が一子供や妊婦・授乳中の女性などに使われた場合、影響が出る可能性があるからです。

さらにフィナステリドを含有した錠剤やカプセルが粉砕・破損してしまった場合、妊婦・妊娠している可能性のある女性・授乳中の女性は経皮吸収のおそれがあるため触れないようにします。

その他に、服用する人が前立腺がんを検査する場合は、フィナステリドを服用している旨申告する必要があります。前立腺がんを判断する数値が、フィナステリドによって1/2になってしまうからです。

肝臓で薬を分解するため肝臓の機能が低下している場合は、注意が必要です。医師や薬剤師に相談しましょう。服用前に血液検査などを受けると安心です。

フィナステリドを服用してはいけない人

女性・子供・未成年は、服用してはいけません。女性の脱毛には効果が認められず、また、妊娠中・妊娠している可能性のある女性は特に禁忌とされています。薬剤の作用によって、男児退治の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれがあります。

フィナステリド?プロペシア?一体何が違うの?

AGA治療薬について調べるとどちらも同じくらい名前を見かけます。2つの違いは、フィナステリドは成分名であり、プロペシアはフィナステリドを0.2mgまたは1.0mgを含んだAGA治療薬の薬品名であるというところです。

ですので、プロペシアを服用するということは、フィナステリドを服用しているということになります。

ただし、フィナステリドを含んだ薬品は、プロペシア以外にも存在しています。
・プロペシアのジェネリック医薬品
ファイザー株式会社の「ファイザー」の他、インドや海外製のジェネリック医薬品など

ファイザーのものは日本で処方してもらうことができますが、他は、手に入れるには個人輸入などしかありません。フィナステリド含有量は、0.2mgか1.0mgでプロペシアと同じです。

・前立腺肥大の治療薬とそのジェネリック医薬品
初めにも書きましたが、フィナステリドは、元々前立腺肥大の治療薬として使われていました。前立腺肥大の治療薬として含まれるフィナステリドは5mgでプロペシアの5倍か25倍になります。

成分が多いなら発毛効果は大きいはず・・というのは、間違いで1日の摂取量は1mgを超えても発毛効果に差は出ないとされています。前立腺肥大の治療薬をAGA治療のために服用するのは、避けた方がいいでしょう。

フィナステリドの正しい使用方法

正しい使用方法を守ることが大切

フィナステリドは、1日1回服用します。最大摂取量は1.0mgですが、だからといって0.2mgの薬を1日に何度も飲んではいけません。副作用が強く出る可能性があります。処方された量を守って服用しましょう。

また、毎日同じ時間・同じ量で服用することが大切です。昨日のみ忘れてしまったから、今日2錠・・というのは絶対にしないでください。

肝臓で薬を分解するので服用前後にお酒を飲んでいるということがないように服用する時間を調節することをオススメします。

効果の有無に関しては、6ヶ月は継続服用して様子を見ましょう。自己判断で服用を止めたりしては、効果がなかなか出にくくなってしまいます。

また、インターネットの通販や個人輸入代行サイトなどで手に入れるのではなく、クリニックで処方してもらい定期的に医師の診察をうけた方が間違いなく安全です。ストレスによって起こる副作用に似た症状が出ることもありません。

偽物のフィナステリドも存在するため医師の処方以外で手に入れた場合は、深刻な影響を与えることもあります。

フィナステリドとAGA新薬デュタステリドとの違いは?

どちらも前立腺肥大の治療薬として開発された薬でジヒドロテストステロンの生成を抑制してAGAを改善していきます。それぞれの違いを詳しく見てみましょう。

フィナステリドとデュタステリドの効果の違い

フィナステリドの効果については今まで説明してきましたが、AGAの症状の出やすい前頭部・頭頂部に多く存在する2型5αリダクターゼを抑制するとされています。

デュタステリドは、全体的な薄毛を引き起こす1型5αリダクターゼと2型5αリダクターゼの両方を抑制します。主なAGAの症状は、2型5αリダクターゼによって引き起こされますが、皮脂腺に多く存在する1型5αリダクターゼの影響も少なくないということがわかってきました。

AGAが発症してしまうと皮脂量が増え、皮脂が毛穴に詰まって薄毛を引き起こす原因となってしてしまいます。そのため、フィナステリドで効果が感じられなかったという人が、デュタステリドで効果を実感するというケースも多々あります。

フィナステリドとデュタステリドの副作用の違い

フィナステリドもデュタステリドも副作用の主な症状は、性的機能の低下・肝機能障害でほぼ同じと考えられます。女性や子どもには禁忌とされていることや服用中は献血をしないなども共通しています。

フィナステリドは精液が減少する・男性不妊・精液の質の低下などがありますが、デュタステリドは腹痛や下痢などの腹部の症状があることがわかります。

フィナステリドからデュタステリドに切り替えるケース

デュタステリドの強い育毛効果を求めフィナステリドからデュタステリドに切り替えようと検討する人もすくなくありません。

切り替えによって、フィナステリドで増毛できなかった人がデュタステリドに切り替えたことで効果を実感できた、フィナステリドを服用していて起きた抑うつの副作用が、デュタステリドに切り替えたことで抑うつ症状が出なくなったなどのケースもあります。

医師によっては、フィナステリドで効果が出ないのならデュタステリドでも効果は出ないだろうという人もいますが、それは毛根の寿命が来てしまっている人や薄毛の原因がAGAではない人などに対してはそのとおりだと言ってもいいでしょう。

しかし、AGAによる薄毛の場合、5αリダクターゼを抑制することで何かしらの作用は出るはずです。クリニックに相談して自分に合った治療方法を探していきましょう。

まとめ

フィナステリドの効果や副作用、さらにAGA新薬であるデュタステリドに切り替えるなどについてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

AGAは、男性ホルモンの影響を大きく受けている脱毛症のため薬で進行を抑えようとするとどうしてもホルモンバランスが崩れて体に影響が出てしまいます。副作用やリスクについてよく理解した上で服用することが大切です。

まずは、クリニックに相談して自分に合った治療法や薬を見つけていきましょう。